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コアに対するエクササイズアプローチ その2

仰向けエクササイズパターン

 今回は、エクササイズの一例をご紹介いたします。
 まずは、仰向けパターンの一例です。ストレッチポールの「ロング」を利用して体軸を意識してもらいながら寝てもらいます。インナーマッスル(深在筋)をより働かせるために肩甲骨周辺・仙骨―後頭骨ライン・骨盤帯から股関節にかけてバランスをとるよう、意識させるよう心がけてください。(目をつぶってもらうと、視覚からのバランス反応が遮断されるために、よりインナーマッスルに働きかけるきっかけになります。)

 レベル2としては、片足を「ハーフカットポール」あるいは「ソフトギム(小ボール)」にのせてより不安定なポジションをとらせます。乗せる足も右足・左足で体軸のブレを感じる方が 多いかもしれません。それはセミナー受講者の方は、お分かりと思うのですが、足根骨 あるいは足関節に何らかの問題があるせいと思われます。筋連鎖・骨連鎖により足関節周辺に アンバランス、ならびに負荷が強くなると体軸に、マイナスの連鎖が働き乱れを生じます 。(写真1)

             
           (写真1)                      (写真2)

 レベル3になると床についている足を離し、より不安定性を増すようアプローチし、バランスをとらせるよう努力してもらいます。(写真2)


 バランスボールでのアプローチ方法は、次のようになります。(写真3)
ボールの上に背中を乗せバランスをとります。体幹の腰背部伸展をさけるために、腹筋 下部を働かせ(ペルビック:骨盤後傾)、スタビライズ(同時収縮)させ安定させます。 足の接地面を少なくすることにより不安定性が増し、強度が高くなりますので、脚を 閉じると難度が増します。
 
(写真4)のように両足をついた状態から片足をあげるエクササイズは、先ほど紹介した ストレッチポールでの片足エクササイズと類似して非常に高度なエクササイズです。
 (写真4)
            (写真3)



フィジカルコンディショナーとしては、右足つき・左足つきなど対角線での腰のねじり・ 体軸のずれ・バランスなどをチェックしストレッチ&エクササイズのリセットプログラムに役立てられればより効果を引き出すことができるでしょう。

  今まで紹介したエクササイズに少々体幹の回旋・ねじれをいれたエクササイズが次に紹介するパターンです。まず写真3のエクササイズに上半身のねじれを加えた方法がこのエクササイズです(写真5)。

 会員の皆様は、もうお分かりだと思うのですが、体軸を中心と したねじれのエクササイズを行う際には、必ず複合的な筋連鎖が生じてきます。もちろん このエクササイズも例外ではありません。上半身をねじる動きと必ず関連する筋肉群は 内転筋群です。この筋群の働きが機能しなくなると、動作の中で体軸の不安定な機能低下が起こります。ここには載せていませんが、小ボールを両膝の内側ではさみながら行わせると、より体軸のなかでのアクティブな可動域が得られるでしょう。

(写真6)のように ストレッチポールを使ったエクササイズでも同様にアプローチするのが望ましいと考えられます。
            (写真5)
 (写真6)  次号は、うつぶせ・座位・片膝つきパターンの一例をご紹介していきたいと思います。


           執筆 JHCA 岩間 徹