ダイアゴナルローテーションパターンと筋肉部位
ホリスティックコンディショニングの中のFNC (機能的神経-筋コンディショニング)
テクニックの中核を担うダイアゴナルローテーションパターンは、
①キネマティックチェーンの中でのストレッチとしてのバランスがとりやすい。
②体軸を中心として筋連鎖としての促通反応を引き出しやすい。
③日常動作・スポーツ動作の特異的な動作に対し、機能的な神経-筋レベルの反応を高めやすく、効果を出しやすい。
など、単一筋へのストレッチやレジスタンストレーニングとあわせて使うには効果の高いテクニックといえる。
当然、体軸を中心とした連動連鎖としてアプローチすることが必要だが、ベーシックなストレッチ・レジスタンストレーニングと複合させて使用することも皆さんには勧めたい。
たとえば、トレーニングの際、スーパーセット法のように、ベンチプレスを行ったとする。大胸筋を主働筋として使っているが、動作の際には手関節の橈屈や肩甲上腕関節の内旋・内転、体幹の回旋を伴う屈曲動作など複合的な動作で使われる。よって、ベンチプレス後、上肢の肘伸展位での屈曲―内転―内旋パターンを行うと、ノンファンクショナルな身体を作り出すエクササイズと
ファンクショナルな機能的な刺激をいれるコンディショニングとがうまく結びつきやすくなる。今のパターンをストレッチで考えると、肩甲骨の外転や上方回旋などの動きがよくなる。
このように、マンツーマンでしかそれなりの効果が出せないこの方法をもっと有効に使うため、 各筋肉とその筋肉に主に刺激が入りやすいパターンの動作をここに紹介する。
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以上、基本となる筋肉の最適パターンをあげてみた。当然、大筋群については各々の筋力に合わせた負荷をかけなければならない。ただし、機能性を高めるためには、角度や方向性・ねじりといった刺激も必要となる場合がある。ベーシックなエクササイズとともに複合的にアプローチする方法を記してみた。
(パターン運動と各筋肉の最適パターンの詳細を知りたい方は、「神経筋促通手技」 協同医書出版の原著訳本を参照してください。個々にあげている内容も参考文献として使わせていただきました。)