JHCA会員専用ページTOPへ戻る

コラム13

フォトンベルトと混沌の時代

 はじめにお断りしておきたい。本稿は、ホリスティックコンディショニングに関わるものではない。私個人の興味の一端を紹介するものであり、本稿の内容に道義的責任を持つものではない。ただ徒然なるままに書き記すものであることを、あらかじめ御了解願いたい。また、不適正な箇所が散見されるかもしれないが、ご容赦願いたい。

 私は、世間一般の方と同様に古代遺跡に興味がある。いにしえの時代、様々な人々の想念が刻印された遺跡の中に、私の魂に感応するものがあるのではないか、と期待することも、その理由の一つである。
 グラハム・ハンコックが、『神々の指紋』など、一連の古代遺跡・古代文化の謎を解くシリーズで指摘してきたことは、人類の歴史はわれわれが考えているよりも、はるか以前から存在していた、ということである。例えば―――
 大ピラミッドは、ファラオ(王)が生まれ変わったときのために建造された、と子供の頃から教え込まれてきた。古代ギリシャの歴史家ヘロドトスが、「これは王の墓」である、としたことに由来する。「なぜ?その根拠は?」という問いには、「なぜって、エジプト人から聞いた」というのである。が、ピラミッド内には石棺はあるが、どのピラミッドからもミイラなどは発見されておらず、またピラミッドが建設されたのはヘロドトスが生きた時代よりも2000年も前のことになる。大昔からの言い伝えを書き記したのである。
 ハンコックはいう。
 大ピラミッドは、今から4000年前のエジプト人が造り上げたのではない。
「彼らは、そこにすでに建っていたピラミッドに、後から住み着いたのに過ぎない」と―――。
 砂漠に建つスフィンクスにしても、ボストン大学の支援で地質学者を中心に調査したところによると、「少なくとも2度の大洪水の痕跡が残っており、エジプト古代王朝が栄えるはるか昔、一万二千年以上前に建立されたものである。それを証明する科学的証拠もある」
 などという指摘は、私の心を強く捉えたものであった。
 ハンコックは、エジプトだけでなく、世界各地に残る古代遺跡の多くは、われわれが常識としているよりも、はるか以前から存在しており、時代と共に人類の文化は発展してきたのではない。先進的な文化は、太古にも存在したとしている。
 現在の科学的知見を以ってしても、解明できないものや作成できないもの(オーパーツ)が、世界各地から出土していることから、知られざる先進的な文化の存在は、様々な専門家の多くが指摘してきたことである。
 最近、日本企業がピラミッドに使われている石などの研究から、1万年以上耐久性のあるコンクリートを開発したとして話題になったが、先進的な超古代文明の秘密に、様々な角度からアプローチするものが増えていることは確かなようである。

 さて、ナポレオンは大ピラミッドの中に入ったときに、自分の過去から未来までの軌跡を再現されて、茫然自失したとの挿話が散見されるし、超感覚の発達した人は、その内部には容易に入ることができない等々、ピラミッドに関わる逸話にはこと欠かない。
 また、ピラミッドパワーは以前、大ブームになったので、ご存知の方も多いであろう。「生体の結晶構造を再生させる」など、様々なパワーが秘められており、特許も取得されている。ピラミッドの傾斜角度に相似した正四角錘を、正確に東西南北の位置に合わせると、丁度玄室の位置に、俗に言う宇宙パワーが集中することが解明されている。したがって、超感覚の発達した人は―――大ピラミッドの玄室に入ると・・・過去世や自分の未来が見ることがある・・・といわれていた。が、期待に反して、鈍感な私の場合、何も感じなかった。自分の未来の映像を見ることもなかった。ただ、
 王家の谷にあるファラオの墓など、明らかにエジプト王朝の遺跡であるものは、壁面は様々に飾られているのに、大ピラミッドの『王の間』とされる玄室は、何もないところであった。まったく何もなかった。
 子供の頃から、「ピラミッドは王が自らの墓を、20年以上の歳月を費やして建てたものである」という教えに染まってきた。だが、王家の谷にある『墓』を見比べれば、明らかにピラミッドを『王の墓』とする説は無理がある。
 ここは―――
 墓ではない。
「ピラミッドはアセンション(後述)するためのものである」
 という指摘がある。実は、これこそが強く私の魂を揺さぶっているものなのである。

 大ピラミッドでは、私は何も感じなかったが、いつか・・・私の過去世の魂を揺り動かす何かに遭遇する・・・・この漠然とした思いは、さらに強まっていた。

           

 巨石文化で世界に冠たる古代遺跡といえば、インカ帝国である。ご承知のようにインカ帝国はスペインのピサロに滅ぼされた。南米の国々は、スペインの植民地として、歴史的な建造物は破壊・略奪されて、苦難の道を歩んできた歴史を持つ。インカ帝国の首都であったクスコ(標高3400M)には、カミソリ一枚すら入らない巨石を隙間なく積み上げているが、その後スペイン人の建造物の土台石とされているものも少なくない。
 だが、インカ帝国の空中都市『マチュピチュ』は、スペイン人が略奪した痕跡は残っていない。クスコから列車で一日がかりで行く世界遺産ベストワンの空中都市の人々は、ある日忽然と姿を消したとされている。理由は解明されていない。ただ、次元を超えて『アセンション』したのである、と指摘する文献がある。
註:アセンションについては、最先端の量子物理学が、ひとつの解明の道を示唆している。これについては、後述(次回)する。

 私は、これに魅了された。なぜか「行かねばならない」と強く思い込み始めたのである。私の過去世に関わることがあるのではないか、との疑念もあった。それはまた、時代は異なるが、マヤ文明との何らかの共鳴点があり、自分自身がより高いレベルにアセンションできるのではないかとの、密かな思いもあって、乗り継ぎも含めて30時間以上をかけて南米に向かったのである。

 もう一つ、インカ帝国の遺跡のみならず、南米ペルーには『ナスカの地上絵』がある。これは私にとって、古代遺跡へ大きな関心をもった最初のものであった。というのは、昔々のことであるが、『宇宙人は地球に来ていた。前編・後編』というテレビの特番が組まれたことがある。
 それは―――
 エジプトのピラミッドの巨石を運搬するには、人力では計算上不可能に近い。これこそ宇宙人が建立した・・・ などや、イースター島のモアイは・・・など、今ではほとんど感動すら覚えないような紹介であったと記憶している。
 ところが、後編のラストシーンで『ナスカの地上絵』を紹介しながら、「飛行機もないこの時代に、空からしか判らないこのような遺跡があるということは、宇宙人との接触があったなによりの証拠である・・・」といったナレーションと共に番組を終えた。
 白黒の画面に映った空中からの地上絵撮影シーンは、今でも脳裏に残っている。
 「確かに・・・・宇宙人は地球に来ている」
 その当時の私(恐らくこの特番を見たであろう全ての日本人)にとって、このラストシーンは衝撃的であった。今では、気球を使っていた説や、豊饒祈願に関わる説など、様々な仮説が打ち出されて、かっての衝撃は消えうせてしまった。だが・・・
 古代遺跡の様々な謎やロマンは、私の中では混沌とした「点」が、互いに関係しあって「線」となって繋がってきたように思われたのである。より高い次元に進むには、古代遺跡の何かと同化しなくてはならないと渇望し始めたのである。理由は明確でないのだが・・・。

     

そこに至る契機の一つに、今回の主題となるフォトンベルトについて触れておきたい。

 1999年人類が滅亡するといって、ノストラダムスの大予言によって、日本中が恐怖の大王に支配されていた当時、ある考古学の事実を引き合いに出して、
 「本当に問題となるのは、1999年ではない。2012年である」
 と訴えていた書物が、いくつか散見されていた。
 それは―――マヤ文明に深く関わるものである。
 マヤ暦では、1年を365.242128日と定めており、現代のものに極めて近い。当時の自転及び公転速度は現代と異なっているため、それは極めて正確なものであったのではないか、との指摘もある。マヤ文明のピラミッド遺跡などから、高度な天文学が発達していたことは解っているが、ハンコックは、ここでも先史時代の人間が、全てを指導したとの逸話を述べている。それはともかく、
 このマヤ文明の高度なマヤ暦は――――2012年で終わっているのである。

 この2012年とは、不気味な響きを持っている。われわれの太陽系は銀河系宇宙の中で、ほんのわずか端っこに位置している。われわれの太陽系は渦巻きの回転する銀河系宇宙空間の中を移動している。そして2万6000年ごとに銀河系宇宙は1回転するのであるが、マヤ暦は2万6000年を1周期としていたことが解っている。言い換えれば、地球のあるわれわれ太陽系が銀河系宇宙を1回転するのが、2万6000年なのである。そして、現代のグレゴリオ暦に置き換えると、マヤ暦は2012年12月22日で終わることになっているのである。

 2012年に関わる最大の関心事は、『フォトンベルト』といわれる光子(フォトン)のエネルギー帯に突入する時期と一致するのである。銀河系宇宙空間にあるフォトンベルトといわれる光のエネルギーの中を、2012年から2000年間に渡って突入することになる、という。
 このことは、ドイツ人科学者が1961年に人工衛星の観測データから発見したが、現在では科学的にその存在は間違いないことが確かめられている。
 このフォトンベルトは、簡単に言えば、地球が電子レンジのなかにすっぽりと入ってしまう、ということである。それが、2012年から始まるのである。

 これについては、すでにその兆候が出始めており、史上空前の寒波が襲ったり、スマトラ島沖の大地震は記憶に新しい。今ではエルニーニョ現象は毎年のように発生しており、地球規模で大異変が起こりつつある。
 しかも、これらの現象は、これからやってくるであろうフォトンベルト突入の、序曲に過ぎないというのである。

 地球規模の異変については、様々なことが指摘されているが、簡単に列挙するにとどめる。
◇ 二酸化炭素排出による地球温暖化が、地球環境を破壊しているというが、実際には二酸化炭素排出よりも、フォトンベルト突入の前兆が強く出始めているからである、という指摘がある。
◇ NASAは、いたずらにパニックを引き起こすことになるので、発表を控えているといわれるが、地球だけでなく、他の太陽系の惑星においても、かって例をみないような異変が起きている、という。
列挙すると―――木星や土星の磁場が、ここ数年間で2倍に上昇。天王星や海王星の極点移動(地軸が傾くボールシフト)が起こっている。火星の大気濃度が数年間で2倍になり、極氷の半分が氷解。金星の大気が激変して、磁場が変化。
◇ わが国はGNP世界第2位の国力を誇る。だが、わが国の国債の各付けは、2002年にアフリカの発展途上国以下とされている。日本人の誰もが一笑に付した。ようやく1990年代初頭から始まった大不況から脱却しつつあるが、ご承知のように国債発行額が天文学的な数値となっているからきわめて不当な評価を受けるのだ、と解釈されている。が、その背景には、日本列島を超巨大な地震が襲い、関東地方も含めて壊滅的な打撃を受けるという予測がもたらされているからだ、との指摘がある。
◇ 地球全体の地震エネルギーは、例えば――現在は1980年代前半の約3倍となっている。
◇ 太陽の黒点活動(爆発エネルギー:フレア)は、太陽系全体、地球の地磁気を大きく変化させて、様々な自然災害をもたらすことは知られている。その黒点活動は、近年最大の爆発を示している。
◇ タイム・ウエーブ・ゼロ理論(波状型時間理論)は、アインシュタインですら手を焼いたもので、テレンス・マッケナによって、時間を螺旋状のエネルギー体として捉え、時間の概念を一変したものである。カオス理論やフラクタルなどの数学理論や易経などから導き出して理論化したもので、この理論を基にコンピューターでシュミレーションを繰り返すと、2012年12月23日に時間が消滅する、と結論された。
・・・・等々、恐ろしいことが予測・指摘されている。

 一方で、光のエネルギー帯のフォトンベルトは、われわれの肉体を高次元にアセンションすることになり、ハイアーセルフ(高自我)を高めることになる、と楽観的に捉える向きもある。
 占星術の世界では、過去2000年続いた『魚座の時代』が終わり、これから『水瓶座の時代』に移行する時期にさしかかっているという。 占星術の予言では―――
 水瓶座の時代は、聖書をはじめ多くの予言書で、希望に満ち溢れた「光の時代」であるという。驚くべきことに、科学的データに基づいて計算された水瓶座の時代への移行は、「2012年12月22日」であり、この日こそマヤ暦が終わる2012年12月22日と一致するというのである。
 その一方で、占星術ではない天文科学の分野では、1980年代に太陽系の第10番目の惑星があり、惑星Xと命名された。その惑星Xは、地球の約5倍・質量は約25倍とされている。問題は、その惑星Xは地球に大接近する可能性があることが、示唆されている。
 このことが、聖書(これはある意味で預言書とされる)や「恐怖の大王」などの占星術で繰り返し指摘されてきたものである、といわれている。
 また、20世紀最大の預言者であるエドガー・ケーシーの生まれ変わりと自他共に認めているデービット・ウイルコックは、
 「(今から数千年前に作られたマヤ暦が終わる)2012年12月22日に、太陽が異常に膨張して、地球にも大きな異変が起こるであろう」
 といっている。

      

 さて、ここでインカ帝国の空中都市マチュピチュに、話を戻したい。マチュピチュに住んだ人々が、もし次元を超えてアセンションしたというのなら・・・・そこに行けば何か感応することがあるやもしれない・・・・ という私の期待は、結論から言えば、見事に裏切られた。
 何も感じなかったのである。ハイヤー・セルフの高次元へのステップの兆候もなにもなかった。だが、不思議なことに、次元変換アセンションは、起こりえるのではないか・・・と、自分なりの感覚がキャッチされたのである。

 次元変換―――これは夢物語でないことは、確かである。
 フィラデルフィア実験については、ご存知の方もいるであろう。映画にもなった。米国では2年間も上映禁止になったが、テレビでも放映され、私も見た。これは映画のフィクションではなく、米国におけるトップシークレットであり、いまだにその全容はなぞに包まれている。
 これは、天才科学者ニコラ・テスラの指揮により、1943年にペンシルバニア州フィラデルフィアで実際に行なわれたものである。

 テスラ・コイルの特殊な変圧器で高電圧をかけ、時空間に裂け目を生じさせて、軍艦が消滅。400キロ離れたノーフォークの軍港に出現した。その後再び消滅してフィラデルフィアに戻ったものである。
 このとき実験に立ち会った軍人も同時に消滅した。しかも、再び現れたときには、壁の中に身体がめり込んでいたり、手足が消滅したままであったり、生存した軍人の中には、その後身体の一部が消滅したりと、驚愕すべき事態を引き起こした実験であった。ニコラ・テスラの時空間を瞬間移動するシステムは、地球そのものを破壊する可能性があるとされ、狂気の科学者といわれたテスラは、データと共にこの世を去った、とされる。

 われわれは、ニコラ・テスラのような天才科学者ではない。しかし、来るべきフォトンベルト突入の日を、ただ待つだけでは、あまりに能がない。いまできることを、やっておかねばならないであろう。何ができるのだろうか、あるいは何を知らねばならないのであろうか・・・・           つづく

平成18年12月記