コラム25 ソマチッドとホリスティックコンディショニングその3
前回、ソマチッドを追及すると「千島理論」に行き当たり、千島博士が提唱した医科学の常識を覆す理論を、認めないわけにはいかないようだ、ということを述べた。そして―――
ソマチッドの存在を、いかに我われの生命体のなかで有効に活用できるようにアプローチするのか、という命題が生じてくる。これについては、千島博士が解き明かした次ぎの事実を、そのまま人体の再生強化のリカバリー・コンディショニング(FRC)に適用する道が拓かれると、私の中では確信するに至った。
□ | 細胞は赤血球から造られる。つまり、細胞は分裂ではなく(分裂増殖はメインではない)、赤血球が融合化成・血球分化によって造られる。 | |
□ | 細胞構造を持たない組織は多くある。つまり、細胞ではない組織が増殖するのは、赤血球がその組織に変化するからである。細胞構造を持たない組織とは、「脂肪組織」「結合組織」「横紋筋組織」などである。 | |
□ | 細胞は、壊れても組織は存在する。 |
千島理論は日本の医学会では黙殺されていたが、英文雑誌に『ガン細胞の起源』(1961年)の論文を投稿・発表したことから、その卓越した理論に世界が注目することになり、「千島学説」は世界的に知られるようになった。だが―――
そのような理論が表出することは、いままで莫大な研究費を費やして、莫大な医療費を投じて、ガン撲滅などに躍起になっていた医療産業や国家のあり方そのものが問われることになってしまう。それは、国家賠償という天文学的な数字の医療請求訴訟に踏み込む可能性がある。
それだけではない。膨大な医療費を吸収している医療産業は、例えば、わが国だけでも年間数十兆円もの医療費が費やされており、それに付随する企業体は、莫大な利益がもたらされている。また、人体の悪い部分は外科手術で切除すればよい、としてきた医療の基本姿勢がある。これらが全て―――抜本的に崩壊してしまう可能性がある。当然、それを阻止する力が働いている。それは、全世界的な規模の、国家を影から動かせるほどの力である、といわれている。
そのようなことを踏まえたうえで、明確にしておかねばならない視点がある。我われは人体にとって最も適切な、脳が正常に反応するアプローチを目指している。それは―――現代の科学的・医学的な「見解と異なる」と指摘されることにもなる。例えば、クスリなどの大半は、脳が嫌がることが示される。これは、身体が好まない成分が含まれているためで、副作用が強く顕れる可能性を否定できない。脳が喜んで受け入れてくれることこそが、人体により良い結果をもたらすことになる、といってよい。この脳反射に基づく観点だけは、たとえ現代医科学が容認しているものであっても、だめなものはダメであり、決して譲ることはできない基本的なポリシーとなる。
この視点で現状を捉えると―――例えば、ガンに対する一般的な見解と、千島理論に基づいて、血液性状から脳反射でガンへの対処アプローチを考えてみると、かなりの相違がある。前者は、ガンを「克服すべきもの」として捉えるが、後者は「自分自身の問題であり、自分自身に感謝する」として、基本となる姿勢がまるで相違する。以下、自分なりの私見を示したい。
□ 40歳を過ぎると、ほとんどの人がガン細胞をもっている 。
といわれる。そして、
□ 病院の検査でガン細胞が発見されて、現代医学の治療を受けた人ほど、ガンによって亡くなっている。
といわれている。
それは、病院で過酷な検査を受け、手術、抗ガン剤投与、放射線を照射されることで、正常な細胞を痛めてしまうからだ、といわれる。その結果、腸の繊毛をやられた人はほとんど回復しない。腸の繊毛とは、千島理論では血液を製造する部位である。
各病院の解剖結果によると、高齢者の大多数の方にガンが存在するが、その多くのケースで、生前はガンの存在に気づかなかったし、症状もまったく出ていないことが判る。つまり、ほとんどの人はなんらかのガンを身体のなかに持っているが、そのうちのごく一部のものが顕在化したものと推定される。
ある医師は「ガンは健康な人でももっていると考えたほうが正しい。それを早期に発見して手術する医者の行為は間違っている」と指摘しており、医療機関がしきりに宣伝している『ガンの定期検診による早期発見・早期手術』に疑問を投げかけている。
そもそも「ガン細胞は、食生活をはじめとする生活改善をすればそれ以上大きくならない。それどころか小さくなっていく。 ガン細胞が消滅しないまでも、ガン細胞と共存して生きていくことができる。」と指摘されている。
つまり、ガンと敵対して克服しようとするのではなく、自分自身の細胞が悪化した結果生まれたものであるならば、自分の食生活などを改善する機会を与えてくれたことに感謝するだけで、劇的に身体は正常化への反応を示し始める。これは、筋反射が高まることことによって理解させられる。
ここで、千島学説での血液理論をまとめると、次のようになる。
□ 摂取した食物が消化されて赤血球になる。赤血球は腸で造られる。
□ 健康であるならば、赤血球はすべて細胞に変化する。
□ 非健康体であるならば、赤血球はガン細胞や炎症細胞などの病巣の細胞に変化する。
□ 断食や節食あるいは病気のときは、すべての組織細胞は赤血球に逆戻りする。
□ 外傷を負って身体組織を破損した場合、その組織を再生するために、赤血球が細胞に変化する。
つまり―――健康体であるためには、あるいは健康体を取り戻すためには、
□ 血液そのものを清浄にする。
□ 血液の流れを良好にする。
ということが前提となる。言い換えると、非健康体であるということは、
□ 血液が汚れている。
□ 血流が滞っている。
ということである。これは、正常なソマチッド・サイクルでない状態であり、ソマチッドが様々な細菌、ウィルスなどに類似した形態変化を起こしている状態を示していることになる。
ガンの原因は現代医学ではまだ解明されていない。もしもウィルスが見つかったとしても、それは千島学説では
□ 血液が、ガン細胞に変化したために発生したウィルス
ということになる。つまり、ガンの原因ではない。ガン細胞は自分の血液が汚れているところから変化したものであるなら、ガンに関与するウィルスや他の物質が発見されたとしても、それはガン化の結果生まれたものであるから、根本原因とはならないことになる。
アメリカの『マクガバン・リポート』によると、
□ | ガンや成人病の90パーセント以上(つまり、ほとんどの成人病)は、食事に原因がある。つまり、動物性食品、加工食品を摂取する食生活を変えない限り、この問題は解決しない。 |
と指摘している。これは、摂取したものが血液になり、その血液が細胞になるという千島学説では当然の見解となる。だが、このリポートがその後の医学界の情勢に変化を与えたわけではない。相変わらず、医療の実態はまず手術という考え方がその基本で、それができない場合、抗癌剤投与、放射線療法となる。
日本の場合でも、現代医療の切り札が手術と化学的新薬であることには変わりがない。体を切りきざむ手術、そして患者の薬づけといった医療は、我われが生体にアプローチする場合の大きな妨げになることは確かである。正常に人体の機能が回復しない原因のひとつに、クスリ漬け医療の問題が立ちふさがってくる。臨床現場では、この問題が生体が本質的に持っている自然な治癒能力を阻害していることに気づかされる。
クスリこそ、血液の浄化を妨げる大きな因子になることは明らかである。
クスリをきちんと飲めば病気になる、といわれる。これは間違いではないと思う。今から140年も前(明治6年)に、日本の医療制度が改革され、西洋医学が中心となって今日に及んでいる。そして、その西洋医学一辺倒が、現代の医療制度に大きな問題を投げかけている。それは―――病人がいなくなれば医者は成り立たないという医療制度になっていることである。
医師はがんの予防運動よりも、早期発見、早期治療に躍起になっている。しかし、どんなに早期発見、早期治療をしても、ほとんどの患者は助かっていない。死亡率原因の第1位の座は依然として『ガン』である。
日本の医療制度だと、患者が多いほど儲かる仕組みとなっている。病人が出なかったら医者は困る。医療制度は医療保険によって、アメリカなどと異なり、軽い病気であればそれほどお金がかからない。医療機関に行く必要のない軽度の風邪程度でも、安易に病院に通い、医師が儲かる仕組みとなっている。さらに、現在の保険制度では薬を与えたり、手術したりすると保険点数が上がるようにもなっている。親身にじっくりと患者の話を聞いてやるだけでは、保険点数が上がらない。それ故、医師も必要以上に患者にクスリを与えようとする。副作用があっても、平気でクスリを処方する。医師本人やその家族には決して出すことのない副作用の強いクスリでも、点数があがり儲かる仕組みとなっている限り、なくならない。これが、乱診を生み出す土壌となっている。
病院でもらったクスリをまじめに飲めば、それだけで病気になる可能性がある。筋反射でチェックしていると、このことは良く解る。しかし医師はそんなことにおかまいなく製薬会社と提携し、薬を安く仕入れ、患者にどんどん薬を与える。そして病人をつくるという悪循環を繰り返している。
医療保険の徹底している日本の医療制度は、アメリカなどのように「金がなくては医者に診てもらうことさえできない」システムではないが(盲腸の手術などすると50万円以上かかるので、入院すらしない人がいると聞く)、徹底して先進的に見えるが、わが国の保険制度など見直さなければならない問題は、いくらでもある。
千島博士は、わが国の医療保険制度は弊害があるので、国家が管理すべきであると主張していた。どういうことかというと―――
国が医師を各地域に配置し、医師は自分の担当地域を責任をもって健康管理のために巡回指導し、できるだけ病気にならないように『予防』する。それは、西洋医学だけに偏ることなく、東洋医学など生体に必要となる総合的なアプローチを含めたものである。そして、予防や健康管理が徹底して病人が少ないほど、医師の給料が上がるシステムであれば、不必要なクスリの乱用は防げることになる。それだけでなく、人体に必要とされるアプローチであれば、病気を引き起こさないようにするためならば、さらに自分の成績が上がるシステムであれば、医師は、東洋医学や民間療法などを参加させることに同意できるであろう。
そうすれば、クスリを飲ませて病気をさらに悪化させるような病院には行かなくなる。少なくとも、クスリ漬けで、毒素が体中に蔓延した状態で代替医療関係者のところに駆け込むケースは激減するであろう。それ以前の、もっと生体の本来的な治癒力が働いている状態で、適正なコンディショニングを受ける機会が増えることで、身体は回復する可能性は格段に高まるであろう。
現実には、今の日本の医療制度を改革することは困難であろう。いや、恐らく無理だと思う。だが、我われ一人ひとりの適正なアプローチや力が示されることで―――この小さな変化が、いずれは大きな波動を引き起こし得る。我われは自分の信念に基づいて、より快適な生活をエンジョイできるように、健康を管理することができる。そんな時代が、確実に近づいていると思われる。
些細なことではあるが、自分の臨床経験からその一例を述べさせていただくと―――
脳脊髄液低下症というものがある。これは、脳内から脊柱を脳脊髄液が循環する脊柱管の硬膜が破損して、脳脊髄液が外に漏れてしまい、その結果、不眠や不定愁訴、頭痛などまともに仕事も手につかなくなって、これが原因で仕事を辞めた方も数多いとされている。十数年前から造影脳MRIによって診断できるようになってから症例報告が増えてきたが、きわめて稀な病気と認識されている。だが、鞭打ち後遺症などの中で、見逃されている人は膨大な数にのぼる、ともいわれている。交通事故だけでなく、慢性疲労症候群や線維筋痛症といった難治性の病気の一因となることも指摘されている。
私は、少ない臨床経験の中で、幾度もこの 脳脊髄液低下症と遭遇している。これは、脳の位置に直接アプローチすることで、脳が低下していることがすぐにキャッチされる。ある方は、事故後、3箇所の医療機関で画像診断を受けて「特に異常はない!」とされたが、一向に症状が回復しないことから、私のところに紹介されてきた。すぐに原因は掴めたので、どこから髄液が漏れているのかをチェックして、その箇所に手を当てて、
□ 血液・ソマチッドを集めて、硬膜細胞を修復して塞いでしまう。
ことで、直ぐに脳は低下しない反応に変化した(アカデミー・アドバンスでは、これを行っているので、その時に参加された方は理解しやすいと思われる)。
現在の医療機関では、硬膜の中の脳脊髄液に、自分自身の『血液』を注入し、その血液の凝固反応によって硬膜を塞ぐ、という手法がとられている。だが、あるクライアントは、交通事故後、体調が戻らず、様々な医療機関を渡り歩いたが、自分で調べて『脳脊髄液低下症』の症状に合致することから、脳神経外科を訪ねてようやく原因が究明されたという。だが、すでに3回も自分の血液を注入したが、結果が出ず、私のところに紹介されてきた。
確かに、脳の位置が低下している。経験上、胸椎―腰椎移行部の硬膜破損が多いのだが、この方は仙尾関節部の破損が感知された。血液・ソマチッドを患部に集めて修復させることで、ほんの数十秒で脳の位置は固定された(以後、問題は起きていない)。
このクライアントが、不必要にクスリを与えられ、血液性状が悪化しているのでは、固定修復効果は低いものとなっていたと思われる。幸いクスリを嫌う方であったので、結果は良好であったようだ。
我われホリスティックコンディショニングに関わる者は、根本的な原因となる血液を、常に正常な状態を保持させることに焦点を合わせることが大切であり、そのためには
□ | メンタル・ストレスを除去して、精神の安定を促し、血液が正常に循環し、汚れのない『気』を高めるために、正常な体軸の確保を図る。 クスリに頼ることのない健康的な生活を送れるように、サポートする。ということが、 ホリスティックにアプローチする我われコンディショナーに与えられた使命のひとつであると思われる。 | |
□ | 身体へのストレス物質(添加物など)を排除し、血液を汚すことのないようにする。(⇒大多数の方は、浄化することが必要であるといってよい) | |
□ | 血液の滞りを排除するために、適切な身体運動を行うことで、心身ともにリフレッシュする。 |
そして
□ | クスリに頼ることのない健康的な生活を送れるように、サポートする。 |
ということが、 ホリスティックにアプローチする我われコンディショナーに与えられた使命のひとつであると思われる。
(つづく)
このソマッチッドの問題は、このコラム3で完結であるが、まだまだ未踏の部分があるので、 将来的な観点を踏まえて「つづく」とさせて頂きます。
矢野 雅知 平成20年7月記