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コラム3

花粉症との対話

今年(2005年)の花粉量は、昨年の80倍とか。それ故、「(花粉症など)我関せず!」 とタカをくくっていても、我々が深く愛してきた 『花粉症友の会』 に入会することになるのでは、とマスコミは報じております。

 私の場合、世間一般の方が「花粉症」という言葉を使い始めた以前から、この季節鼻水を垂らしておりました。ジッとしていることに耐えられないほどエネルギッシュな若い頃から、顔がひん曲がるほど花粉に反応して・・・・・・・。この苦しみは、恐らく 『花粉症友の会』 に入会して、本格的な活動を開始しないと分からないでしょう。
 毎夜、鼻呼吸できないので、口を開けたまま・・・・・朝起きると、無意識で痒い目をかいたせいで目が開かないし、喉はカラカラ。で、昼間はボーっとして、やはり目が十分に開かない。パッチリと大きな目が自慢であったのが、今のように目が細くなったのは花粉症の後遺症である、と確信するに到った次第であります。

 さて、 この時期、鼻の粘膜を焼くとか麻酔の注射をするとか、花粉症対策の番組が目に付くが、結局は 「薬」 で症状を緩和することを薦めている。私の経験では、クスリはほとんど効かなかった。私にはそのクスリが合っていなかったのであろう。
 といって、このままいつまでも友の会に留まっていようとは思わない。そこで、ホリスティック・コンディショニングのアプローチで、花粉症を捉えてみた。もちろん、いきなりアレルギー反応が消去するとは考えないが、次のような結論を導き出したので、参考として頂きたいと思う。

体軸の確保には、次の点が特に重要となる。
 □ 頚椎2番―4番
 □ 腰椎1番-5番(腰椎全て)
 □ 胸椎は直接関わらない。また、仙骨も直接関わらない。
    (言うまでもないが、正常な腰椎を確保するには、正常な骨盤機能が前提。
     正常な頚椎機能を確保するには、体軸の確保が前提となる。
 □ 免疫機能や内分泌機能に直接的に関わる 『甲状腺』 『副腎』 『胸腺』 などは、直接関わらない。
 □ 花粉症に最も反応する臓器は、『大腸』 及びそれに関わる器官の機能である。
    (このことは、足根骨の問題も当然付随することになる)

 以上の点は、私自身の細胞と対話することで導き出した結論であるが、花粉症患者をチェックしたところ、上記の問題点を全員が内包していた。あるテレビ場番組では、出演した花粉症友の会メンバーは、ものの見事に全員が頚椎、腰椎、大腸の機能障害を有していた。


       


 花粉症は国民病である。まだまだ完全なアプローチには程遠いかもしれないが、正常なアレルギー反応に戻すのに、薬や対症療法ではやはり限界があろうと思われる。「体質を変える必要がある」 という言葉も、もっともなことであるが、実用性に乏しく写る。やはり、体軸を整えて、正常な脳脊髄液の流れを確保し、自分自身が本来持っている自然治癒力:イネート・インテリジェンスを活性化することこそが、その基本にあると考えられる。
 大腸機能障害は、驚くほど多くの人が抱える問題である。それは通常の摂取食物にも大きく関係していると思われる。というのは、我々が口にしている大多数の食物は、人体にとって有害物質が微小に含まれていると判断されるからである。アカデミーやセミナーに参加される方が飲んでいる 「お茶」 (ペットボトル) ですら、何らかの問題 (着色料など) を示す。
 これについては幾度か講習テーマになっているので、理解している方も多いと思われる。とにかく、次のことを指摘しておきたい。

 アメリカでは、死体は土葬する。従来は、3ヶ月もすると肉体は 「土に還る」 ことになり、骨や髪、爪以外は腐って土になってしまうが、今では2年も経たないと腐らないのである。原因は、食物からの防腐剤の摂取である。これが身体に蓄積されているので、なかなか土に還らないのである。
 確かに―――昔は食べ物はすぐに腐っていた。クルマなどないし、冷蔵庫だって氷を買って冷やしているものであった。それが今では、アメリカ的な生活が当たり前になり、クルマで大量の食料品を買いだめして、大型冷蔵庫に貯冷して、好きなときに好きなだけ食べることが当たり前になっている。すぐに腐るものは敬遠され、厚生労働省の認可があれば安全であろうと、何の疑いもなくせっせと食料を買い込んでいる。

 それがどうであろう。一部の参加者にはデモンストレーションを行ってきたが、ほぼ大多数の方の髪の毛には異常成分が含まれている。身体は、体内に蓄積した 「砒素」 「アルミ」 などの毒性のある微量な成分を、髪の毛や汗から排出する。だが、ほんの一部が排出されるに過ぎない。我々が安全と思って摂取している多くの食物は、何らかの毒性をもって体内に蓄積されていると覚悟して、生活しなくてはならないのが実状である。スーパーにならぶほとんどの食品は、「着色料」 「防腐剤」 「合成甘味料」 など化学薬品処理されており、厚生労働省の認可物質であろうが、そのほとんどは身体にとって好ましいものではない。
 言うまでもないことであるが、水道水ですら、その 「実態を国民に知らせたらパニックに陥ってしまう」 と指摘されているのである。
 はっきりと述べておきたい。日本人はアメリカ人のように土葬したら、いつまでも腐らない。人によっては、土に還らないかもしれないのである。なにしろ、
 日本人は、アメリカ人の十数倍も防腐剤などを体内に摂取している、のである。

 日本人の花粉症が国民病というのは、これら身体にとって毒性のある化学添加物の摂取が、何らかの原因となって、それが大腸機能の低下をもたらし、筋弱化―体軸の歪みをもたらしているのではないだろうか。昔は、食物は1~2日で体外に便となって排出されていた。だが今、へたすると5日も体内に留まるほど大腸の蠕動運動機能は低下している。このような機能不全が、少なくとも私の花粉症には反応しているし、他の花粉症で悩む大多数の方に共通しているのである。

 これに対して、
 いや、日本人の平均寿命は世界最高である。身体に毒性物質が蓄積する悪影響なぞ、大きな問題ではない。平均寿命は年々上がりこそすれ、下がらない。この事実を何と見るか!
 と、反論する方がおられるであろう。
 言っておきたい。
 今の平均寿命をもたらしている高齢者世代は、戦前・戦後を 「芋」 や 「玄米パン」 にかじりついて生き抜いてきた世代なのである。育った環境が、化学添加物世代とは違うのである。だから・・・・今の若い世代は、いや我々団塊の世代も含めて、高齢化したときは、現在の高齢者のようなわけにはいかないのだ、との指摘がある。もし長寿をまっとうするとしても、それは医学の発達によって、ただ生かされ続けるに過ぎないのだ、ということである。

 話を戻そう。
 体軸を確保し、大腸及びその関連機能を正常化するアプローチは、ホリスティック・コンディショニングの得意とする分野である。
 それ故、
 ホリスティック・コンディショニングのアプローチで、花粉症対策に何らかの効果を、いや絶大な効果を見出せれば、パーソナルトレーナーの存在感は格段に高まるであろう。とくにアドバンスを受講された方は、体軸の確保のアプローチは理解できると思われるので、この国民病を敬遠するのではなく、千載一遇のチャンスとみなして苦しむ人々を救い出し、明るい未来を築いて欲しいと冗談でなく思っております。

 私もチャレンジします。そして、有効であるという確証が得られたならば、『ホリスティック・コンディショニング2(下巻)』 に、堂々とアプローチの具体例を追加しようと考えております。

                                     平成17年2月17日記  矢野 雅知