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コラム5
遠隔修正の報告
平成17年3月9日のアドバンスは、亀田、宇佐美、高梨、橋場の4氏が揃っていたので、アドバンスでも究極の体軸を要する上級テクニックを駆使するものとなった。それは、ハイレベルの内容で
「身体に触れずに、思惟によって問題箇所をアジャストする」 というアプローチである。
4人は、大腰筋とのマイナス筋連鎖を起こしている元凶となる横隔膜機能障害を、身体に触れずに修正した。
名前からの反応
それでは――ということで、まったく知らない人をその人の 『氏名』 だけで、「問題箇所を探し出して、そのメジャーポイントを見つけ出して修正する」 という課題に挑戦することになった。というのは、ホリコン倶楽部の掲示板に、ウサタンが
(誰も会ったころのない) 『長○薫』 さんを 「遠隔分析して、メジャーポイントを探せ」 という課題を提示したことがきっかけであった。
その方 (長○薫さん) には、誰も実際に会ったことはない。分かっているのは長野在住の中年女性である、ということだけである。
ホリコン倶楽部の掲示板では、ヘルシア会長 (浅見氏) が、次のようにメジャーポイントを見出して報告している。浅見氏の遠隔分析では、
「メジャーは腰椎。その他に、仙骨、下部頚椎、下部胸椎、側頭骨、左足根骨、右肩、副腎、大腸機能障害あり」
ということである。
さて、その日のアドバンス参加メンバーを紹介しよう。
高梨氏:
女子プロゴルフの開幕戦参加予定ながら (ワイルドカードで出場する予定であったが、不運にも参戦できず) 戦わずして沖縄からリターンした直後 。
その開幕戦では、世界ペアマッチで優勝し、翌週の女子マスターズでは僅差の2位となった宮里藍プロに、日本中が注目していた。(恐らく) 現場で身体の機能性分析をしたただ一人のスペシャリストであったであろう高梨氏の報告によると、
「明らかに軸がブレて、左仙腸関節から・・・・云々。特に副腎にオーバーストレスがかかっていたので・・・・」
と3週連続参戦のオーバーワークを見事に分析してみせた。さらに
「さすがに不働プロ (連続賞金女王) は、軸がしっかりしてました」とのこと。あまりにも19歳の藍チャンに注目が集まりすぎて、誰が優勝したのか知らないまま開幕戦は終了した。
亀田氏:
ラグビーチームを牽引する重要なポジションについている。鍼灸師であるが、ホリスティック・コンディショニングのアドバンス・テクニックで、アスリートの試合時における究極の
『マインド・アプローチ』 にチャレンジし続けている。 つまり、試合中に出現した選手の機能障害などの問題は、試合を続行させながら修正してしまい、常に最高の力を発揮し得るチーム・コンディショニングの構築に日夜腐心している。
橋場氏:
ベーシックアカデミー時代から出席率が高く、ベーシックの最終段階辺りから生体エネルギーに身体が反応し始めて、アドバンスに移ってから確実に能力を伸ばしてきているアイアンウーマンである。アイアンマンレースでは、レース中に発生するトラブルを、
「自分の意志力で克服できる (はず)」
と、身をもってそのアプローチを続けると宣言。
宇佐美氏:
体重三桁ながら、上級テクニックに何の違和感もなく反応するレベルにある。本来は常歩 (なみあし) で動く軸ブレの少ないタイプである。そのためかジッと立っていると、常に上半身を揺らしている。全ての物質は、振動していることが解明されている。故にこの振動波動に由来する動きなのか。ただ、「メシよりニコチン」
と言い切るせいか、体軸に乱れが生じることがある。
以上4名が、本来のアドバンス・カリキュラムにはない特別メニューにチャレンジすることになった。
骨格模型は軸ブレする
まず基本となる体軸の確保をしっかりと行ってから、人体骨格模型に4人は対処する。そして―――
人骨模型に見知らぬ人の身体波動エネルギーを注入する。その時点で、ただの人骨模型である骨は、エネルギー体となって生体と同様の反応をし始める。つまり、
足でも骨盤でも問題箇所に触れると筋弱化を起こす。それだけではない。内臓の機能障害でも同じである。悪い部位には相応の反応を示している。人骨が形成する胸腔の中に手を差し込めば、そこに位置する心臓や肺に反応するし、腹腔の部分に手を差し込めば、腸に反応する。骨盤内に手を差し込めば子宮や膀胱にも反応させることができる。体軸に乱れがあるので、人骨模型の体軸は崩れているのは、言うまでもない。
アカデミー・アドバンスのメンバーではまったくの違和感はないが、この状況を予備知識のない人が見たら、恐らく理解に苦しむであろう。
誰かがつぶやいた。
「今日は、見学者がいなくてよかったですね。」
メジャーポイントの検出
さて、問題箇所はかなり把握することができた。次は、どこがメジャーポイントであり、その問題点を修正することで、どれだけ他の問題箇所が消滅するかをチェックする。
各自が人骨模型にホリスティック・アプローチを行っていく。ヘルシア会長は 『腰椎』 がメジャーポイントであると指摘している。で、
□ 橋場氏は、左仙腸関節がメジャーと指摘
□ 亀田氏と高梨氏は、上部頚椎がメジャーと指摘
□ 宇佐美氏は、左顎関節がメジャーと指摘
メジャーポイントとは、最も根源的な機能障害部位のことである。言い換えれば、一次障害部位で二次的に波及する機能障害部位は、この一次性の部位を修正することで自動的に消滅することが少なくない。
間違えないで欲しい。ここでいうメジャーポイントとは、生体エネルギーに関わる根源的な脳脊髄液やエネルギー循環を指しているのではなく、通常対処するレベルでの一次性、二次性の問題に関わるものである。
人骨での修正
さて、どのメジャーポイントで、どこまで消えるかが試された。
□ 橋場氏が指摘した左仙腸関節の修正によって
・足―膝―股関節の問題箇所が消滅した。
・腰椎から胸椎のある程度までの問題箇所は修正された。
・しかし、内臓の機能障害はまだいくつかが修正されずに残っていた。
□ 亀田氏と高梨氏が指摘した上部頚椎の修正によって
・残りの大多数の問題箇所が消滅した。
・しかし、左顎関節の機能障害は残ったままであった。
□ 宇佐美氏が指摘した左顎関節の修正によって、すべての反応は消えて、人骨模型は元の正常な反応に戻った。
このようなことがなぜ起こるのかは不明である。ただ、一部の科学者には、このような現象はエネルギーの伝達として、当然起こるべきものとして解明しつつあるが、いまだ多くの科学者の賛同を得られるレベルにはない。
このように人骨模型など他の物体を介在して遠隔修正することを、ホリスティックコンディショニングでは 『生体エネルギーの転写』 と呼んでいるが、少し付け加えてこのコラムを終えたいと思う。
呪詛にその根源を観る
密教といえば空海の真言宗にさかのぼるが、その系譜は複雑に入り混じる。現在まで300年にわたって正統の密教を受け継ぐある宗主は、次のように述べている。
「護摩壇での火を焚く密教独特の儀式の本質は、呪詛に在る。(素人が見よう見真似で行えるものではなく) 本質は極めて危険なものである。
実際に人を呪い殺すことは可能であり、現代においてはこのようなものは遠い過去の物語となっている感があるが、呪詛ができるからこそ、人を救うこともできるのです・・・・(これは表裏一体の関係なのです)」
という。
現在NHKの大河ドラマは源義経であるが、源頼朝は平泉の藤原氏を滅ぼさんがために、江ノ島で呪詛の護摩壇を焚いて頭首の藤原秀衡に呪いをかけている。そのためなのか数年後に秀衡は病に倒れ急逝。後ろ盾を失った源義経は破滅の道へと突き進むことになった・・・・・。
このようなことは、表舞台に出ない裏日本史には数多くあると云われている。ただ、密かに行われてきたことは、確かなのであろう。その真髄を知る数少ないある宗主は
「人を呪い殺す呪詛を行うということは、輪廻転生の結果、自分の子孫にその災いが必ず降り注ぐので、自分の代でその因業を絶たねばならず、入寂することを余儀なくされるのです」
と、ぞっとするようなことを語っている。さらに
「呪詛の、ほんの初級レベルの一端を紹介すると、
犬を地面に縛り付けて動けなくする。その目の前にエサを置くのだが、動けないので食べることが出来ない。これを日々繰り返すと、犬のエサに対するすさまじいまでの怨念が生じてくる。飢え死にするギリギリで、その犬の首を切り落とすと、必ず犬の首は上に飛び上ってエサに食いつくのです。この怨念のこもった切り落とされた首から滴り落ちる血を、藁人形に塗りこめて・・・・云々」
このようなことは、にわかに信じがたい。が、まったくのデタラメと言い切れないもどかしさがある。少なくとも、遠隔操作によって、何らかの生体エネルギーが反応することが理解できるレベルになると、「ありうる」
のではないかとの念が生じてくるであろう。
現代の大多数の人には失われたままであるが、人には本来誰でも備わっている機能として、呪詛ではなく、人の手助けとして有効な手段の一つのアプローチとして、自分の負担にならないように活用させたいと願っている。
平成17年3月 矢野 雅知