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コラム6

懇親会とシンクロニシティ


 わが国の科学分野でのノーベル賞受賞者は、今でこそ東大出身者もいるが、以前は京都大学以外の受賞者はいなかった。最高学府と誰もが認め、わが国の政治経済から、あらゆる分野における中心的存在である東京大学から、
「なぜ選ばれないのか?」
という疑問が持たれていた。その疑問を解く鍵として、東大ではそれぞれの分野の教授などは、自分の研究室で唯我独尊的に歩む傾向にあるが、京大の先生方は、休憩室でお茶を飲みながらお互いに雑談する機会が多く、このことが自分の専門分野だけに偏らない、柔軟性のある独創的な発想へと結びついている、との指摘を目にしたことがあった。納得した記憶がある。

専門家ほど否定的
 専門的な知識が高い人ほど、門外漢の意見には、否定的になりやすい。なまじ知識・体験が豊富な人ほど、即座に否定的な結論を導いてしまうからである。
 我々が遠隔で体調をチェックしたり、写真や人骨模型に特定の人物を移し込んで (生体エネルギーの投射)、その人の内臓機能障害などを指摘することなどは、億単位の高価な磁気共鳴画像診断機などを駆使して診断を下すドクターにとっては、
『馬鹿げたこと!』
と写るであろう。だが、我々の多くは、この方法で人の内面深くの問題箇所を実際に感知することができる。セミナーやアカデミーの参加者は、当然出来るものとして行っているから出来るし、今は出来なくても、いずれできるものと考えているから出来るようになる。

 同じようなことは、他分野にいくらでも見出せる。 
 ハイポニカ農法などは、専門家の発想では絶対に生まれないものである。つくば万博で、従来の農法ではトマトの一株からせいぜい30個しか獲れないものが、ハイポニカでは同じ種から3万個も獲れる。しかも野菜 (単年度ごとの収穫) に分類されるトマトなのに、3年以上の寿命を持つ (つまり、果物となる)。発案者は、土が植物の阻害条件の最たるものとして、水気耕栽培にしただけで、メロンもキュウリも数十倍、数百倍の収穫量となる大発見は、専門学者ではなく、素人だからできたゼロからの発想である。植物には、『土』 が絶対に必要不可欠なものであるという固定観念を打ち破ることなどは、専門学者は思いもつかなかったであろう。


 土耕栽培

 土中では、水分や空気、養分は均一でないため、
 根はこれらを十分に得ることが出来ない。
 また、土が根の発育を妨げてしまう。


 ハイポニカ

 水中に空気と養分をバランスよく供給できるため、
 根はすくすくと成長する。

なぜユダヤ人にノーベル賞学者が多いのか
 様々な分野の方と意見交換することで、とかく既成概念に囚われている想念から、脱皮する手助けになるかもしれない。広く様々な分野の人や様々な人生観を持つ人達と交わることで、自分ひとりでは思いもよらなかった発想や考え方、あるいは人生の決定的な転換事項に遭遇することがある。
 ノーベル賞受賞者はユダヤ人に多い。なぜか。それは、彼らユダヤ人は毎週のように教会に行く。信心深いから・・・・かもしれないが、それよりも、二千年以上にわたって迫害され続けてきた経験が、つねに仲間と集まって情報を交換するために、あらゆる職業についている人たちが、礼拝後に親交を深めていることに由来する。

 現代の世界を実質的に支配しているのは、英国王室にも繋がるフリーメーソンであり、ロスチャイルドの系譜であるという。アメリカを実質的に支配するWASPのロックフェラーなど、その実体は、世界経済を支配するユダヤのシンジケートであり、お互いに情報交換の場を常に確保して巨大ネットワークを築いてきた結果である、と言われている。

 ついでながら、経済からみた裏面史について触れておこう。日露戦争でロシアと戦うための軍資金がなかった日本は、たまたま資金調達に赴いたヨーロッパで、隣り合わせた英国のロスチャイルドの申し出を受けて、ユダヤ資本によって軍備を整えることができた。一方敗れたロシア皇帝もフランスのロスチャイルドに軍資金援助を仰いでいた。共に単独では戦えなかったのである。
 太平洋戦争でも、ユダヤ資本から日本に融資するための人間がやってきたのに、すでにユダヤのシンジケートと親交を持つ日本人がいなかったことから、このユダヤ人を相手にしないで追い返してしまった。この大失態が、経済的破滅に突き進む歴史的ターニングポイントとなった、と指摘する人もいる。もし・・・ユダヤ資本のバックアップを受けていたら、歴史は変わっていたかもしれないのである。
 立場によって異なるであろうが、我々は他分野の方や異色な方と接することで、ともすれば自己中心の世界観に囚われてしまうものが、別の角度から自分を見つめなおす機会になるかもしれないのである。

アインシュタインはじめ、ノーベル賞の20%をユダヤ人が占めている。

シンクロニシティと無意識の意思疎通 
 人と接することについての効用を、シンクロニシティ (同時性・同調性) からも説明しておきたい。
 まず、『シンクロニシティ (同時性・同調性) 』 とは何か。これは科学者によって様々な事象から検証されている。例えば――
 以前ヨーロッパで行われたデータによると、隠し絵をある国の不特定多数に見せる。その絵に何が隠されているかを見つけ出すものであるが、一度そのテストが行われると、それ以降の正解率が、どの国で行ってもグンと高まるというのである。無意識の意識に人間は同調するのだ、と指摘されている。かつてスイスの精神分析学者ユングも同じようなことを指摘していたが、黙殺された。だが、同様な事例が次々と検証されてくると、すべての物質は無意識に互いに疎通することが出来るのではないか、とあらためて指摘されるようになった。

ユングはフロイトに破門されたが、無意識の意味を追求して、今もって多くの人を魅了している。

 同じようなことはサルの事例にもある。ある島の一匹のサルが、以前にはどのサルも食べようとしなかった芋を、海水で洗って食べたことがある。これを見て他のサルも真似て食べるようになったのだが、同時に他の島に住むサルも同じ行動を取り始めたのである。無論、サルが泳いで行って
「おい、芋は海水で洗えば食えるぞ!」
などの情報を伝えた、という事実はない。新しいことを始めると、同時に離れた地域のサルたちも同じような行動をとるようになる。これをシンクロニシティと呼んでいる。

 本協会の講習会、とくにアカデミーのように頻繁に私共と顔を突き合わせていると、細胞レベル――正確に言えば、遺伝子レベルに同調性が働いて、当初は正確にクライアントの身体に触れて行わなくてはならなかったものが、クライアントを人骨模型に投射して、人骨模型に触れることで問題箇所の筋弱化を見出せるようになる。具体的に説明すると、
 A氏がいるとする。このA氏の第5腰椎に問題があるのか、それとも第4腰椎なのかが、厚着などで触診が難しくても、人体の骨格模型を使って、第5腰椎や第4腰椎に触れることで、正確な判断が下せるようになる。同様に、脳内の視床下部に問題があるのか、それとも脳下垂体なのか松果体なのかが判断できないとき、このような投射テクニックを使って、どこに異常が在るのかが感知され得る。
 私の臨床例では―――
 研究所治療室に来訪された方が、内分泌器官に異常反応を示していた。たどると脳内に反応が感知された。脳下垂体との関連で考えたが、少し違う。そこで脳内チャート図に投射したところ松果体が浮かび上がった。確認のため部屋の明かりを消して光を遮ったところ、筋弱化を検出し、メラトニンに関わる問題も内包している疑いが見い出された。松果体は、『第3の目』 に関わるといわれる未知の器官であるが、ランナーズ・ハイなどで知られるベータ・エンドルフィンやアセチルコリン、セロトニンといった脳内ホルモン排出に関わるものである。この感知された機能異常は、調整後に甲状腺、副腎、生殖器 (卵巣) 機能異常などと共に消失した。

 私にとっては、ここに至るまでには長い年月の積み重ねがあったが、講習会では同様なことを、参加者はいとも簡単に行えるようになる。

遺伝子をONにする
 このことは、特にアカデミー・アドバンスの方はよくご理解いただけると思う。誰もが、当たり前のように行えるようになるが、考えてみれば、この不思議な現象はなぜなのかと深く考えたことはない。ただ次のように自分なりに理解している。
 遺伝子DNAの研究から、全ての疾病は、遺伝子の発動によることが解明されつつある。また、前述したように遺伝子をONにしているのはほんの数パーセントであり、90パーセント以上の遺伝子はOFFのままである。しかも、人間の行動は100パーセント遺伝子の働きによることが解明されており、遺伝子がONにならない限り、本来的に備わっている能力であっても、実際に機能できるまでには至らない、という。
 このことは、人間の喜怒哀楽から行動の原理に至るまで、その全てが遺伝子DNAに左右されるというのであれば、この遺伝子が通常OFF状態であるものが、ONにすることができれば、想像を超える人間の可能性が見えてくるかもしれないのである。
 一方で、すべてのヒトを含む生物も物体も、その構成物質は同一であることが解明されている。素粒子のさらに小さなクオークなど、このレベルではすべて振動体で電磁波などの波動エネルギーを持ち、宇宙空間も含めて根源的な物質 (もはや物資とはならないが) で満たされている、と一部の科学者は指摘している。
 言い換えると、すべての物体・物質は、波動エネルギー (電磁波を含む) で連結されているともいえる。コミュニケーションが可能となる振動エネルギーを持っていると指摘する科学者もいる。だから、
 人体の骨格模型に遠く離れた人を投射することでも、骨盤の変位や胸椎の異常部を検査することが可能となるのであろう。それは、それを可能とする遺伝子をONにしたことによる―――と、このように考えられないだろうか。

 これについて、ノーベル賞候補にもなっている遺伝子 (DNA) の世界的権威村上和雄筑波大学名誉教授は、人と接することで
□ 感動する。
□ 新たな視点で自分を見つめなおすことができる。
このことが、新たな遺伝子をONにする可能性が高いと指摘している。
 ガン発現遺伝子は、ガン抑制遺伝子とのバランスの上に成り立っている。このバランスが崩れるとガン化が促進するが、プラス思考や感動する心などでガン発現遺伝子はOFFになる可能性がある、ともいう。
 ヒトはDNAに組み込まれた遺伝子情報外に規制されている。いってみれば能力は有限である。だが、90%以上の遺伝子がOFFの状態であり、未だ何が情報として備わっているかは未知なのである。例えば、ヒトは妊娠すると受精卵は、魚類や爬虫類の形態を胎内でとる。人間の遺伝子の中には昔の魚類や爬虫類の遺伝子も入っており、過去の進化の歴史を胎内で再現する。だが、爬虫類のまま人間は誕生しない。遺伝子がOFFになるからで、万が一ONのままなら生まれてこないようになっている。
 同様に多くの霊能者の未知のパワーが喧伝されることがあるが、遺伝子情報以外のことは、人間は決してできないということは、そのような霊能力もヒトには共通に遺伝子情報として本来は持っているものとも考えられる。各大陸の原住民の多くはテレパシーで情報交換をするという研究もあるが、現代人でも虫の知らせなど、類似経験を持つ人も少なくない。これら全ては、本来的に誰もが持つ遺伝子の働きで、
 「ONへスイッチを入れることで、驚くべきことが起こり得る」と村上教授は述べている。

 つまり、我々ホリスティック・コンディショニングの、特にアドバンスに関わる方々が当然のように行っている 「遠隔でのコンディション透視」 や人骨模型への第三者の 「エネルギー体の投射」 などができるようになるのは、それに関わる遺伝子がONになったということの現われである、ということが言えるのではないか。
 このことと、シンクロニシティを考えると、私共の遠隔能力に携わる遺伝子ONに同調することで、より早く遺伝子ON状態を得られる、と思われる。私は、そう確信している。自分が長年にわたって段階を踏みながら遺伝子をON状態にしてきたものを、講習会という同空間の中で触診や検査に関わる神経細胞にインパルスを発現し続けることによって、講習に参加される方々がより早く同調吸収することにつながっているのだ、と・・・・。

遺伝子ONへの道 
 遺伝子ONにスイッチを切り替える早道は、他にどんなことがあるのだろうか。これについては、遺伝子の世界的権威である先の村上教授や脳機能の権威、気を科学的に検証する、あるいは人間の持つ未知能力を科学的にアプローチしている様々な分野の専門家の意見は、不思議と一致している。
 それは―――
□ マイナス思考を避けて、プラス思考で生きる。
□ ひとつの事に熱中する。
□ イキイキ、ワクワクして感動する
ということである。
 物事をマイナス思考で捉えて、「オレはついてない」 「いやになっちゃう」 などと口走ることに解決の道はない。「だめか・・・。よし、次ぎ行ってみよう」 「 (俺様に) できないことは、ない!」 とプラス思考人間は、夢中になって物事に取り組むので、日々充実感がある。解りやすく例えれば、恋愛の絶頂期では、人から何と言われようが、楽しくて仕方がなかったことを、思い起こしてほしい。夢中になればなるほど、それに関わる遺伝子が発現する。
 一方、失恋や絶望感に襲われたときには、この世の終わりが来てもよいとさえ思えるものであろう (と思われる)。こんなときに、世界記録が生まれるわけがない。パワーも落ちる。疾病に関わる遺伝子ばかりが発現してしまうであろう。

バカ騒ぎをバカにしない (?)

騒いで浮かれてONにする
 だからこそ、懇親会ではひたすら騒ぐ。夢中で飲み食いする。ガヤガヤ騒ぎながら、「嫌な人生だな・・・」 「・・・死にたい」ともらす奴などいない。楽しいことが、思いもかけない遺伝子DNAがONになるチャンスなのである。京大のノ-ベル賞科学者の、異分野との茶飲み話がプラスになるように、協会で行う懇親会や講習の合間で繰り広げられる 『雑談』 が、恐らく良いのである。話しの中で、手振り身振りで行う実演が、知らず知らずのうちに我々の興味を引く遺伝子に働きかけて、大多数の人たちがOFFのままであるものが、ONになってくるのである。
 ある県で、スポーツ関係者が私を囲む会を開いてくれたことがある。たちまち話題はコンディショニングに集中し、座敷の中で腕立てをやったり、大皿を持ち上げたりぶら下がったり、あっと言う間に時間が過ぎてしまった。参加者は口々に言っていた。
「スポーツが好きな者ばかりだから、こういう会はとにかく楽しい!」と。
 このような懇親会が、様々な情報がプラスの興奮状態で脳を刺激し、DNAに働きかけやすくなると、権威者たちは異口同音に主張する。私もまた、そのことを強く肯定している一人である。

 協会で開かれる各自が勝って気ままに行う持ち込み懇親会は、このようなことからも実に意義深いものである、と考えられる。遺伝子ON-右脳活性化のためにも、協会懇親会には、気軽に雑談しに来ていただければよいのではないだろうか。

                                     平成17年3月記   矢野 雅知