JHCA会員専用ページTOPへ戻る

「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 高梨カンナ選手帯同キャディー奮闘記」

 暑い日が続いていますが、会員のみなさま、お元気でしょうか?
 あの「ホリコン倶楽部」会長でもある浅見さんに、先日おこなわれた女子プロゴルフトーナメントのキャディー体験レポートを書いていただきました。めったにできない体験。それができちゃうんだから、ホリコンはすごい。まさに 「トップアスリートから半健常者まで」 なんでもありのホリスティックだからこそのできごとですね。
 では、浅見さんのレポートをお楽しみ下さい。


 以前より10月に群馬県の赤城山麓で行なわれるトーナメントのキャディーをやることになってましたが、山あり谷ありのコースでいきなりキャディーは流石にカンナ選手も心配だったのでしょう、軽井沢なら平らだからやってみてもらえないか・・との話を7月の中旬でしたか、カンナ選手よりいただきました。
「エッ!? いっ、いいよ…」
 実は10月に向けて走りこみと、もろもろの練習を8月後半から始めようと思っていたところだったのです。思わぬ展開に少し動揺しましたが、私自身体力的に不安だったものの、お盆休みを前倒しすれば問題無いということで決定しました。

 7月の後半、埼玉の東松山でのラウンドが台風で中止になった日、私の店も暇だったのでカンナ選手と練習に行き、スキーの脚部の動きをスウィングに取り入れる練習を行なったのですが、流石という感じでカンナ選手は自分のものにしてしまいました。恐るべしプロゴルファー!素人がやってもいきなりはできませんし、タイミングが合うはずがない。それを難なくやってのけてしまうのだから。

 8月になり茹だる様な暑さが続き、スタミナの不安が頭を過ぎります。認定試験のベンチプレスの実施も今月だし、私が講師をやる群馬セミナー最終日もある・・・不安だらけの毎日。でも開き直るのが得意な私はキャディーのことだけ考えるようにして、スタミナは意地でも5日間こなしてみせると心に誓い、8月10日現地入りしました。
 到着してみれば待ち合わせより1時間も早い。ゴルフ場のスタッフに“なんだこいつ”という目で見られながら車の中でコンビニのおにぎりを頬張っていると、宮里藍ちゃんがショットの練習に向かっていきました。6月でしたか、群馬の富岡でのトーナメントを応援しにいったことがあったのですが、その時藍ちゃんは海外ツアーでいなかったので始めて近くで見たのですが、小さくて可愛かったですぅ。他にも有名選手がいないかなぁとキョロキョロしていると、カンナ選手登場!
「浅見さん、早いですね~」
と、いつもの爽やかな笑顔。緊張感も少しなくなったところで、ショット練習に向かう。沢山の選手が打ってます。また緊張。キャディーの仕事を自分なりに考えながら、あっという間にアプローチ、パッティングと進んでいき、練習ラウンドスタート。カンナ選手、気を使っていただき一人でのラウンドです。

 グリーンではヤーデージブック片手に傾斜やスピードを丹念に計り、試合に備えます。私は回りながら注意点やら担ぎかたやら色々教わりながら、カンナ選手の真剣な表情から練習の大切さが改めて分かります。ハーフが終わったところで私が慣れてきたのがわかったのか、後からきた台湾の選手達と合流。また緊張。なんとか初キャディーを終えて、夜は身体の調整をしたのですが、私もしてもらっちゃいました。足関節から頭蓋、回盲弁まで。あーだこーだ練習の内容をこうしようとか、ホリクラ掲示板を見ては大笑いし、内心明日はラウンドがないからスタミナを温存できると思いつつ就寝。

 8月11日予選ラウンド前日はプロアマがある関係でラウンドができませんので、終日練習を行い修正点などを確認。

 8月12日予選ラウンド初日。
10:24 10番スタート。 ケイ・ジャンヌ選手、金愛淑選手とのペアリング。
 スタート前に足根骨の確認や肩甲骨、肩関節、肩鎖関節、胸鎖関節可動域修正。さあスタートです。うぐいす嬢の選手紹介のアナウンス後ティーショット。カンナ選手いわく
「初めてにしてはプロのキャディーみたいですよ!」
と言っていただいたおかげか、あまり緊張感も無く、カンナ選手に恥をかかせないようにすることだけを考えていました。
 ドライバーは本人も得意というだけあって、安定していて不安要素はありません。練習日にショットの修正を行なったことで全般的に飛距離が伸びたようで、通常のクラブ選択ではセカンドでのグリーンをオーバーぎみ。No16、No17、No2でボギー、トータル3オーバーでフィニッシュ。私はというとキャディーの仕事にもなんとか慣れてきたものの、他の選手のプレーに気が行き届かず、立ち位置で失敗がありましたが、無事に初日終了。

 明日に向けて飛距離の確認と、左右への精度のチェックをしたのですが、バケツをひっくり返したような豪雨が・・・。適当に引き上げるのかなと思いましたが、淡々とショットを繰り返すカンナ選手を見ていて、再度プロの厳しさを見せ付けられました。この努力はきっと報われる時がくると確信できます。
 宿に戻ると、そこには服部道子や中野昌ら、数人の有名プロゴルファーが高級車を乗り付けて泊まっていましたので、興味津々、挨拶しちゃいました。そうそう、横峯さくらの専属キャディーもいましたよ。

 8月13日予選ラウンド2日目。
9:07 10番スタート。岡崎綾子選手、高又順選手とのペアリング。
 この日も可動域確保と安心感を得るためスタート前に少し調整し、バッチリ!決勝進出のカットラインに入るべく気合を入れ過ぎずにスタートしましたが、いきなりのダブルボギーでカンナ選手少し無口。しかし次のホールでロングパットを沈めて巻き返しにかかる。
 ショットは距離感とクラブチョイスを修正したので、いつもよりワンクラブ落として打つようにし、しっかりとグリーンを捉えています。カンナ選手にしたらワンクラブ落として打つことは大変な賭けですが、その分しっかり打てたようで、私が見ていてもインパクトからのボールの初速と弾道が違っています。がしかし、いかんせんグリーンが微妙に捻れ、タッチは合うのですがワンパットで入ってくれません。バーディーが欲しい!気持ちを切らさずに行くしかない!が、No16、No8でボギー。“ダークな力を使ってみようかな” なーんて思いましたが、そんな余裕はありません。結果バーディーは取れず、2日間トータル6オーバーで、カットラインは1アンダーと非常に厳しい試合になってしまいました。


 私の初キャディーは2日間で終了しました。1ラウンド10Km近く歩きますので、試験でのベンチプレスの指定重量を減らすためにも何気にダイエット作戦を企んでおりましたが、夜はカンナ選手の知り合いと焼肉に行って、行けばビールは付き物でがっつり飲んでしまい、終わってみればプラスマイナス0で、企みはビールの泡と一緒にながれてしまいました。

 トーナメントキャディーは初体験で、有名選手を間近にしたうえに挨拶まで交わし、トーナメントならではの緊張感とプロの世界の厳しさを味わうことができました。そして、どんなにゴルフ好きな人でもトーナメントのコースに選手と隣りあわせでいるなど、経験することは到底できません。我がホリコンで出会ったカンナ選手のおかげで味わうことができました。ありがとうございました。

 今回の試合は決勝に進出できずという結果に終わり、カンナ選手のお手伝いができたかというと疑問が残る部分がありますが、次回赤城CCでの試合に呼んで頂けるならば、より一層の努力を惜しまないつもりでおります。
 今回ホリクラ掲示板で元気と力を頂くことができました。本当にありがとうございました。次回もまた、皆さんのパワーを頂きたくよろしくお願い申し上げます。                                 
                                           浅見 芳典



 いかがでしたでしょうか?浅見さんのようにアスリートと仕事をされている方、または一般にはなかなかできない特殊な仕事に携わっている方など、よろしければ投稿をお待ちしています。そういった原稿が多く集まったら、まとめてひとつのコーナーにしますので、ぜひレポート・体験記をお寄せ下さい。

 最後に、今回寄稿していただいた浅見さんの経営する整体院 「ヘルシア」 をご紹介しておきます。
若いスポーツ選手から高齢者まで、ホリスティックコンディショニングテクニックをはじめ、多種の手技を用いるその調整技術が高い評価を得ています。また、コンディショニング技術の普及のため、自らセミナーを開催し啓蒙活動に励むなど、ご本人も多岐に渡る活躍をされています。もちろん 「ホリコン倶楽部」 会長としてもご尽力いただいております。そんな 「ヘルシア」 のホームページは →こちら



  協会やホームページに対するご意見・ご要望をお待ちしています。
お気軽にご連絡下さい。  ⇒info@j-holistic.org