当時、競技スポーツの現場で選手のメディカル面のサポートを主に行うアスレティック・トレーナーとして活動しており、多様なケガの治療やリハビリに取り組む中で、もっとカラダを包括的に捉えたアプローチの必要性を感じていました。筋コンディションのみならず、関節へのアプローチなども学びたいと考えていたところに、偶然JHCA からの講習会の案内DM が届き、開封して読んだ瞬間に、“自分が探し求めていたものがここにある！”と直感的に感じ、そのまま電話をして見学に行き、その場で入会したあの時の瞬時の出来事を思い出すと、我ながら猪突猛進な性格に笑いがこみ上げて来ます。あのDM が私のその後のトレーナーとしての在り方を大きく左右するきっかけになったことは疑う余地がありません。

大学を卒業後、一般企業に就職をし、一時退職をして単身アメリカへ留学、帰国後まだスポーツとは無関係の仕事をしておりました。新卒時に本当はスポーツの仕事に就きたかった希望が叶わず、そのままだったことが３０歳を過ぎて再びその願望が強まり、再度思い立ったら即行動という性格が災いし？、退職して当時ようやく職業として世の中に少し顔を出し始めたトレーナーという職業に憧れ、一転鍼灸学校に入学しました。私の人生は常によきメンターが現れる人生であり、在学中に師匠とも呼ぶべき青山学院大学トレーニングセンターの吉本トレーナーと出会いました。ご挨拶すると同時に懇願し、もう次の日から大学内のトレーニングセンターでトレーナ—としての研修生活に入っていました。ここでたくさんの競技に触れる機会を得て、知識と実践の場としては最高の環境で学び続ける事ができ、幸運にも卒業と同時にチーム契約を取る事ができました。その後も順調にチーム契約が続き、その間にJHCA での学びを経て、この知識と技術をより広く一般の方々にも役立てることで社会の一員として生きて行きたいと考えるようになり、アスリート一辺倒だったトレーナー活動から転身、自分の理想を具現化する『BODY TIPS』という会員制のコンディショニングの店舗を渋谷に構え、現在活動しています。

渋谷『BODY TIPS』は、トレーナーとドクター、管理栄養士が一体となり、総合的に健康・美容をサポートするコンディショニング・クラブという位置づけです。スタッフはすべて私が現場で働いていた時の同じチーム・スタッフで、トレーナーはもちろんのこと、管理栄養士もドクターもすべて第一線のスポーツの現場で活動して来た者ばかりです。トレーナー歴もそこそこ長くなると決して広くない業界で多くの方と知り合い、いろんな考え方にも接します。この世界の人は比較的モノの見方が偏りがちになる傾向があります。複雑極まりない人間のカラダというものに対し、一つの手法のみですべてをカバーするなどというものはこの世の中には決して存在しないと私は考えます。だからこそ、トレーナーの視点、ドクターの視点、管理栄養士の視点、そして何よりも選手やお客様の視点も交え、その人に何がベストな選択なのかを考え、提案する事が最も大切な仕事であると認識しています。『BODY TIPS』という店名にはその思いが込められており、こちらが一方的に押し付けるアイディアでお客様を変えるのではなく、まず正しい知識をもち、その上でこちらが提案する幾つかのTIPS（ヒントやコツという意味）から自分が納得いくモノを選択し、自分で変わっていってもらう、そして受け身の施術のみに頼るようなことなく、生活の中に運動が根付くことで真に豊かな生活を手に入れる、そのお手伝いをするのが私の考えるトレーナー像です。このアイディアに共感をもって頂けるお客様は基本的にはきちんと自分のカラダのことを考える層の方々に自ずと偏って来ます。私たちは健康の押し売りをするつもりはないので、自分のカラダを顧みる前向きな方だけに質の高いサービスを提供して行ければ良いのですが、いずれ世の中の多くの目がここに集まる事を信じて活動しています。ご興味のある方はいつでもご連絡ください。見学、体験いつでも歓迎いたします。

株式会社BODY TIPS
東京都渋谷区渋谷１−１２−７ CR-VITE 7F
TEL:03-6427-3154 FAX:03-6427-3164
E-mail:mail@bodytips.co.jp
URL:http://www.bodytips.co.jp

私はJHCA 会員の方々の多くが従事されているフィットネス界とは全くつながりなく生きて来たので、正直FC やHC という資格を持ったことで収入面には影響はないのですが、技術的には大きく影響を受けました。矢野先生や岩間先生が持っている知識や技術は競技スポーツの世界でもなかなか匹敵する者はいないと確信しています。今まさにJHCA で学ばれている方々はどのような考えで励まれているのか分かりませんが、ここで学んだことがルーティーンとして使われているようではいけないと思います。これがすべてではなく、ここからがスタートです。世の中にはまだまだ知らないことがたくさんあります。私はそれらを探求するきっかけをJHCA でもらいました。カラダひとつ見るのに、こんな見方もある、あんな見方もあるんだということを教えていただきました。JHCA を出た後の私の学びの方面は自分で言うのも何ですが、かなり多岐に渡ります。それらを矢野先生の様に体系づけられたら良いのですが、まだまだその域にはあらず、日々勉強です。とにかく、トレーナーという職業が私に取って天職であると心から思えるのはJHCA での学びが作用していることは真実です。これからもこの楽しい探求を続けて行きたいと思います。

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